今回は、これまで私が取り組んできたリーディング教材の中でも、最高難度のテキストを紹介します。
それは、あの伊藤和夫先生の「英語長文読解教室」です。
最高難度ではありますが、この一冊をやり抜けば、TOEICのリーディングなんて、はっきり言って超簡単に読めるようになります。
とは言え、どんなレベルの人でもこのテキストの効果を享受できるか?と聞かれると答えはNoです。
最低でも文法書一冊くらいはシャブリ尽くした方、TOEICのリーディングセクションで320点くらいはとれる方が対象です。
そこまで達していないな、という方はこの本の前にやるべきテキストがありますので、そちらに取り組んでください。
事前に「英文解釈教室」をやり遂げておくと、比較的スムーズに本書に移ることができますよ。
英語長文読解教室の特徴
このテキスト、実は初版が1983年です。
めちゃ古いですが、現時点で10刷。
ということは完全に名著ということです。
この本の中身はタイトルの通り、長文!長文!長文!です。
約250ページに渡って長文がズラーっと収録されています。
chapter1~20まであって、それぞれがだいたい3パッセージ収録されているので、単純計算で50〜60パッセージ程、収録されています。
そして、その全てが一筋縄では読み解けないツワモノばかり。
これらを伊藤節で淡々と解説していく、という至ってシンプルな構成です。
どのパッセージもタフな内容なので、精読には時間を要しますが、時間を費やす価値は間違いなくありますので、歯を食いしばって頑張ってみてください。
英語長文読解教室の何が良いか
著者の伊藤先生は、ズバズバッと本質をついた読解法を展開されます。
これは、姉妹本の「英文解釈教室」の方が顕著だったりもしますが、とにかく伊藤先生の読解法は、単なる試験対策用に編み出された小手先のテクニックとはわけが違います。
本書の良いところは、このロジカルな思考と英文法に裏打ちされた圧巻の「読み下し術」にあります。
基本スタイルは英文を頭から読み下す。
日本語とは文構造が逆の英語を、返り読みナシで読み下せるようになるための考え方のエッセンスが詰め込まれています。
ただし、本書は基本的に「英文解釈教室」で学んだノウハウを試すための訓練本としての位置づけです。
解説は「英文解釈教室」ほど細やかではありませんので、ご留意くださいね。
どうやるか?
やり方は、すでにこちらの記事で簡単ではありますが紹介しています。
が、念のため再度こちらでご紹介しておきますね。
1回転目
まずはパッセージを精読して、完全に文構造を理解しようと努めてください。
知らない単語や語法はもれなく調べて、チェックします。
文の構造、知らない単語やイディオムなど、ご自身の限界まで精読をすることがまずは大事です。
その際、テキストにどんどん書き込んでOKです。
ビジュアル的に分かるよう書き込んでおくと、2回転目以降の多読フェーズでとてもスムーズに進められます。
1回転目が一番しんどいです。
なんせすべてのパッセージが極めて難解なので。
しかし、これが一番の山場だと思えば頑張れるはずです。
2回転目
精読で本書を1回転させたら、あとはトレーニングあるのみです!
ここからは多読!多読!多読です。
2回転目以降は既に構造を理解しているはず。
だいたい読めるようにはなっているでしょう。
しかし、1回転目に時間が掛かった方は忘れてしまっているかもしれません。
ここでビジュアル化した1回転目の精読が役に立ちます。
これを見れば内容がすぐさま読み解けるはずです。
2回転目の音読は1パッセージあたり3回。
それで1回転させてください。
スピードよりも文章の内容を読み解く事に意識を集中させましょう。
あと10回転
2回転目で音読が終わったら、あと10回転させます。
ここでの10回転は内容を理解だけでなく、スピーディーに読み下すことに意識を集中させることが大切です。
これで各長文を30回以上音読することになります。
ここまでやれば、いくら最高難度であっても、かなりの速さで読み下せるようになっているはずです。
まとめ
本書の難易度は極めて高いですが、姉妹本の「英文解釈教室」をやった方なら、比較的スムーズに始められると思います。
本書をやり抜いた暁には、TOEICで読めない文章はなくなるでしょう!
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