文系大学院生の方は就活では不利です。
これは学部生時代と大学院生時代の両方で就活をした私の実感値からしておそらく間違いないでしょう。
私の考える理由については既に別記事で紹介しました。
積極的に文系大学院生を採用しようと考えている企業はかなり稀で、ほとんどの企業では文系大学院生の採用には消極的です。
ですので、文系大学院生の場合は、学部生や理系院生と比べても企業側の期待値(採用ハードル)も高い分、志望動機は人一倍入念に仕込まなくてはなりません。
ということで、文系の大学院生で就活に苦戦されている方もいらっしゃるかもしれませんので、今回は私が考える文系大学院生のための志望動機の最強テンプレートをご紹介したいと思います。
志望動機のテンプレート化は全然あり
その前に、志望動機を考える上でテンプレートを使うことに抵抗がある方もいらっしゃると思いますので、私の私論をば。
志望動機にテンプレートなんて使ってしまったら、ありきたりな代物になってしまい、面接官の心に響かないんじゃないか?とお考えの方、正直この意見は一理あります。
確かに、多くのテンプレート化した志望動機は内定を遠ざけることがあります。
「理念に共感した。なぜなら・・・」とか「御社の社会への貢献度が魅力に感じている。なぜなら・・・」など、いかにもテンプレート感が出ている志望動機では、相当派手な経歴やポテンシャルを持っていない限り、内定を取るのは難しいです。
しかし、テンプレートでも練りに練ったものなら使い物になります。
いや、むしろ研磨して作ったテンプレートなら使った方が良いです。
理由は2つ。
- 量産できる
- 考え方の型になる
なので、テンプレートは必ずしも悪ではありません。
練ったテンプレートを使って効果的な志望動機をつくりましょう。
最強テンプレート
それでは私の考える志望動機の最強テンプレートです。
テンプレートを構成する要素は次の4つで考えます。
- 自分の目標や夢の説明
- そのために必要と考えている条件の説明
- その会社のビジネス上の特徴の説明
- だから貴社がベストだ、という結論
この4つの要点を抑えれば、志望動機はグッと説得力を増します。
しかもテンプレートなので、常にこれらの要点を探して会社を見て回ることができます。
これは、漫然と会社を訪問するのとは全く時間の過ごし方が違ってくるはずです。
それでは1.から順番に説明します。
1. 自分の目標や夢の説明
志望動機は必ず、自分の目標や夢を起点にします。
こんなことを言うと、そんなことをしたら自分本位な内容になってしまって、面接官に「ウチはお前のためにあるんじゃない」なんて思われそう・・
と考える方もいらっしゃいます。
しかし私が思うに、人間は誰しも自分本位です。
今後の自分の人生に責任を持っているのは自分だけなんですから当たり前といえば当たり前。
面接官もそんな事は分かっています。
ですので、根も葉もない、ぼんやりとした志望動機を語るのではなく、堂々と自身の夢や目標を起点にしてください。
その方が必ず面接官に刺さります。
作り方は難しくありません。まずは、
「これからキャリアをスタートさせる上で、私には強い思い(目標・夢)があります。」
と始めます。
次に、その思い(目標・夢)を提示し、きっかけや経緯を述べます。
「その思いとは “最速で経営の縮図を得ること” です。実は、私は大きな挫折感を2度味わっています。一度目が高校時代のプロを目指した部活の挫折、二度目は大学時代の内定切りの経験です。これらの経験が、ビジネスを通じて自己の存在証明を図りたいと考える今の自分にとって強烈な動機づけとなっています。」
こんな感じです。
少々表現が抽象的ですが、ここは面接で突っ込まれたら詳細のストーリーを語ればOKです。
2. そのために必要と考えている条件の説明
次に、その目標を達成するために必要な要素、つまり、あなたが企業に求める要素を3つ提示します。
実はこの「3つ」というのが肝です。
こういった類の話において、要素を列挙する場合は一般に3つ提示するのが聞き手にとって収まりが良いとされているからです。
できるだけ3つ準備してください。
「このような思いを念頭に置いた時、就職活動において、私は3つの要素を軸に会社選びをする必要があると考えました。それは○○、□□そして△△です」
こんな感じです。
3. その会社のビジネス上の特徴の説明
次は、その会社があなたの要求する3つの軸を満たすことを示します。
ここは会社説明会、先輩社員との会話、決算資料から情報を収集して何とかこじつける必要があります。
例として、私の場合は、軸のひとつに「仕事幅の広さ」「経営の縮図」というキーワードを掲げて、「重工系の会社」を受ける時に、こんな事を言ったりしていました。
「御社の営業部の仕事は自分自身が、サプライヤー、建築業者、受注先、そして自社の仲介役となり、壮大なプラント建設をトータルにコーディネートする必要がある点で、私の求める ”経営の縮図” を体得する上で最適な仕事であると思っています。さらに、各案件のスケールも大きく、数百億円規模の案件がほとんど、という事からも、精神的なタフさも求められる仕事だと思っています。これは他業種では決して満たす事ができないことです。さらに、本業界の中でも、御社の収益性は○○%と群を抜いており、他社を凌駕するマネジメントを実行されているとも推察しています。」
4. 結論
最後に結論でおしまいです。
結論はシンプルに「だから御社が私にとってベストな会社なんです。」と言えばOK。
まとめ
ここまでのテンプレートをまとめます。
- 「これからキャリアをスタートさせる上で、私には強い思い(目標・夢)があります。その思いとは “最速で経営の縮図を得ること” です。実は、私は大きな挫折感を2度味わっています。一度目が高校時代のプロを目指した部活の挫折、二度目は大学時代の内定切りの経験です。これらの経験 が、ビジネスを通じて自己の存在証明を図りたいと考える今の自分にとって強烈な動機づけとなっています。」
- 「このような思いを念頭に置いた時、就職活動において、私は3つの要素を軸に会社選びをする必要があると考えるようになりました。それは○○、□□そして△△です。」
- 「御社の営業部の仕事は自分自身が、サプライヤー、建築業者、受注先、そして自社の仲介役となり、壮大なプラント建設をトータルにコーディネートする必要がある点で、私の求める ”経営の縮図” を体得する上で最適な仕事であると思っています。さらに、各案件のスケールも大きく、数百億円規模の案件がほとんど、という事からも、精神的なタフさも求められる仕事だと思っています。これは他業種では決して満たす事ができないことです。さらに、本業界の中でも、御社の収益性は○○%と群を抜いており、他社を凌駕するマネジメントを実行されているとも推察しています。」
- 「このように考えたとき、私の中で御社がもっとも最もフィットした会社であると感じるようになり、今回志望させて頂きました。」
さて、いかがでしょうか。
練りに練った志望動機のテンプレートはきっと効果を発揮します。
みなさんも、これらを参考にしながら自分なりの志望動機を作り上げてください!
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