既に何か面接をこなした方はお気づきかもしれませんが、面接の終盤に差し掛かると、頻繁に聞かれる質問があります。
「差し支えなければ他社の選考状況を教えて頂けますか?」
これ、かなりの高確率で聞かれますよね。
素直に「○○社と△△社を受けていて、それぞれ2次面接を受ける段階です」なんて答えりゃ良いのか?
それなら簡単なんだけど、いまいち質問の意図が読み取れないですよね。
今回は、なぜ面接官は他社の選考状況を聞いてくるのか?どのように返答すべきなのか?この2つについて、私なりに考えたことを書きます。
目次
なぜ面接官は他社の選考状況を聞くのか?
仮にあなたが採用担当だったとして、何百人もの就活生と面接する立場だったとしましょう。
次から次へと学生がやって来て、30分ほどかけて面接をして○か×を判断して、また別の学生がやって来ては、面接をして○か×を付ける。
こうした日々を数カ月にわたって行うのです。
あなたは単なる一採用担当者なので、1次面接ないし2次面接を担当して、役員面接や最終面接に進む学生を絞り込むのが仕事です。
でも役員から捻じられることもしばしば。
なんでこんな事が起きるんでしょう?
答えは簡単。
上司や役員が求めていた学生と、あなたが良い!と思った学生に「相違」があるからです。
この「相違」ですが、人が違えば感じ取り方も違ってくるのは当たり前のことですよね。
ましてや、面接なんて人と人との対話ですから、相性や空気によっても学生の見え方なんて、いくらでも変化してしまいますからね。
複数人の目で評価すれば、事態は改善するかもしれませんが、面接担当はあなた一人しかいません。
自分ひとりで学生の面接をして、合否判断を下さなくてはならないのです。
でも、自分が感じた印象だけで判断すると、また役員のお気に召さない可能性もある・・。
さて、あなたならどうしますか?
そうです。
これこそが、面接官が他社の選考状況を聞いてくる理由なんですよ。
他社の採用担当がその学生をどう評価しているか
他社の選考状況を聞くことで、他社の採用担当者がその学生をどのように評価したかが分かるんです。
たとえば、
と学生が言ったら、面接官はどんなことを考えるでしょう?
とか、
とか。
他社の選考状況を聞くことで、自分以外の人からの評価がよく分かるんです。
これが他社の選考状況を聞く最大の目的だと私は考えています。
志望動機と会社選びの一貫性を確認している
もう1つ目的があります。
それは、その学生の志望動機との一貫性をチェックすることです。
志望動機で言っていたことと、まったく関係がないような会社を受けている場合は要注意なわけです。
なんて思われたら、選考的にはアウトなわけですね。
きちんと筋の通った論理が背景にあれば良いのですが、とくに無い場合なんかは特に注意ですよ。
なんて言われたりする確率大です。
これにクリティカルな回答が出来れば良いのですが、できない場合は結構致命的です。
ここまでで語った全ての話の信頼性が一気に損なわれるんです。
これは絶対に避けるべき事態ですね。
他社の選考状況を聞かれた時の対処法
じゃあ、実際に面接で聞かれたらどう答えるべきなのか?
基本的には、素直に事実を伝えれば良いです。
でもいくつか注意したほうが良いこともあります。
既に落ちた会社の話は基本的にしない
まず、既に落ちた会社の話は基本手にはしない方が安全です。
なんて言われたら、面接官がどう思うかは簡単に想像がつきますよね。
とか、
なんて思われるわけですよ。
良い事なんて何もありません。
でも、一点だけ例外があります。
それは、選考に落ちた経験から学習した結果を今の会社選びに活かしているケースです。たとえば、
最初はコンサル業界の面接を受けて落ちちゃった。
でも、複数の面接官と話をする中でコンサル業界は○○な点で自分とは合っていない、という事に気が付くことができた。
そこで会社選びの方向性を変更した。
その結果、いまは○○という軸から会社選びをしており、御社を志望するに至った。
といったストーリーがある場合は、落ちた会社の話をしてもOKということです。
要するに、就活の中で「学習」して、合理的に自らの行動を変えているんだ、と胸を張って言えるなら、落ちた会社を引き合いにだしても問題ないのです。
いや、むしろ、高く評価される可能性もあります。
ということで、落ちた会社の話はしないのが無難。
でも、論理的に語れることがある場合に限って話してもOK、ということになります。
畑違いの業界の話は基本的にしない
さきほども言いましたが、これも注意です。
畑違いの業界を受けていることがバレてしまうと、志望動機との一貫性の無さを露呈することになるからです。
ただし、これも例外があります。
きちんと理由をフォローアップできるなら話してもOKです。
一見、共通点が無いように見える業界を受けていたとしても、背景には自分の会社選びの軸が間違いなく存在すると語ることが出来れば、まったく問題ないですよね。
ということで、畑違いの会社の話は基本は避ける方が無難。
でも、論理的に理由を語れる場合に限って話してもOK、ということになります。
このあたりを押さえておけば、基本は素直に選考状況を伝えてしまって良いです。
まとめ
面接で他社の選考状況を聞かれるのにはちゃんとした意図があります。
それは、他社がその学生をどう評価しているのかを知ることと、志望動機との一貫性の確認です。
対応策はそんなに難しくありません。
基本は素直に答えればOKです。
でも、落ちた会社や、畑違いの会社のことを語る場合は、きちんと背景にある理由を論理的に語らないとダメです!
ということで、今回はこのあたりでおしまい。
あなたの就活がうまく行きますように!
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