こんにちは!就活への当事者意識が異常な、やまびこ(@YamabikoR)です。
以下の記事で「結局、就職する上で優良な企業ってどこやねん!?」という問いに対して、ボクなりに1つの答えを出しました。
その答えが以下で示したランキングです。
「就職優良企業=高収益×高年収」と考えた時、一体どの会社が優良と言えるのかを示したランキングです。まだ見てない人は以下の記事を見てみてくださいね。
上場企業売上高トップ1000を対象に優良企業ランキングをずらららーっと示しています!
就活生は会社選びの材料の一つとして使えるので必見ですよ。
はい、ここ↑までテンプレです
さて、今回は、江崎グリコを見ていきます。ボクの作ったランキングでは189位にランクインしていますが、果たして、あなたにとって魅力ある会社と映るでしょうか。
それではいきましょう!
目次
グリコの業績トレンド:長期停滞を脱却
まずは、業績の長期トレンドを見てみます。
売上と営業利益の推移はこのようになっています。

(スマホだと小さいね。アップにして見てね。すまない。)
まず売上は、長年の停滞がここ数年で改善してきています。
1992年度から2013年度までは、ずーっとほぼ横ばいで、
成長を足踏みしていたのに、
2014年度から突然、成長トレンドに変わっているんです。
そして、緑の線(営業利益)を見てください。
2013年度に底を打ってから、跳ね上がっていますね。
これは目を見張る改善です。
いったい2014年に何があったのか、気になりますね。
セグメント別の売上構成
さて、グリコの売上の源泉を見てみましょう。

大きなセグメントは3つありますね。
- 菓子部門(構成割合:35%)
- 冷菓部門(構成割合:25%)
- 牛乳・乳製品部門(構成割合:27%)
菓子部門は、みんな大好きPockyやPRETZが代表格の部門ですね。
冷菓部門は、パピコ、ジャイアントコーン、牧場しぼりなど。
牛乳・乳製品部門は、朝食りんごヨーグルトやカフェオーレ。
これらが、バランス良く売上を稼ぎ出しているのが、いまのグリコです。
セグメント別の営業利益
売上が3セグメントでバランス良く発生しているのは分かった。
じゃあ、利益はどうか?
こちらをご覧下さい。

これは、セグメント別の営業利益のトレンドです。
こちらも比較的バランスが良い。
菓子、冷菓、乳製品だけで利益率(2018年度)を比べて見ると、
最大売上の「菓子」が最も営業利益率が高いのが分かります。
これは効率がいいですね。
逆に、乳製品は相対的に利益率が低い。
就活生は、この辺りの秘密を会社説明会などで確認できると良いですね。
ともあれ、売上だけでなく利益も、
これら3セグメントでバランス良く稼いでいるということが分かりました。
重点取組み:チョコレート
では、現在グリコが重点的に取り組んでいるポイントに触れていきましょう。
これらのポイントを押さえた上で、自分にどんな活躍が出来るか、語ることができれば、ライバルと一線を画した存在になれますよ!
まずはチョコレートから。
チョコはポッキー、カプリコ、神戸ローストショコラなどの主力ブランドの強化を図っており、
2017年→2018年の間に、カプリコと神戸ローストショコラは10%以上の伸びを記録しています。

さらに、GABA、LIBERAといった機能性表示食品が増収を大きく後押ししており、
健康志向のニーズにこたえる商品ラインナップが奏功しています。

結果として、チョコレート市場成長を上回る水準で増収しています。
重点取組み:ビスケット
プリッツ、ビスコ、コロンなどの主力ブランドを強化することに加えて、
チーザ、クラッツといったおつまみ系のスナックのブランド再生を図っています。
しかしながら、、
プリッツ、ビスコ、コロンの売上を見てください。

売上が停滞していますね。
これには原因があります。
一つ目は、ビスケット市場の伸び悩みのフェーズにあることです。

ご覧の通り、今のビスケット市場は成長が停滞しています。
これに加えて、2017年度にビスコの生産能力増強に向けて、生産ラインの工事を行ったようです。
この間、供給力が低下するので、意図的に販売を抑制した経緯がありました。
結果、2017年度の売上は減収。
また、おつまみスナックは、市場自体が縮小傾向にあり、
チーザやクラッツは苦戦を強いられています。
ビスケットの回復に向けた具体的な施策が知りたいところですね。
これ、就活生にとっては、いい質問のネタになりますよ。
重点取組み:冷菓
次は冷菓です。
重点取り組みは主に4つあります。
- 冷菓も主力ブランドである、ジャイアントコーン、パピコ、17アイスの強化を図っている。
- 加えて、パナップ、アイスの実、牧場しぼり、といった従来からある商品の強化も図っています。
- 高付加価値品の”大人シリーズ”の定着
- 新工場の安定稼働
アイスは夏の気候の影響をもろに受けます。
2017年度は記録的な暑さだったため、主力ブランド、従来からある商品ともに大幅に増収してます。

アイスクリーム市場は2015年度から右肩上がりですが、
この上昇に追随するかたちでグリコも売上を伸ばしている形です。
こちらがブランド別の売上推移ですが、

アイスの実の成長がずば抜けていますが、
冷菓は全般的に需要増加することを見越して、
グリコは2017年に180億円を投じて、
冷菓用の新工場を千葉に建設し、稼働させました。
これにより、冷菓商品の供給能力が約2割も増加すると言われています。
冷菓用の工場新設は25年ぶりとのことなので、
重要な成長市場を絶対に取りこぼさない!という意志を感じます。
重点取組み:発酵乳/牛乳・乳飲料
最後に発酵乳と牛乳・乳飲料です。
発酵乳は、BifiXシリーズ全品を機能性表示食品としてリニューアルしています。
パッケージにもこだわりを持っていて、「お通じ改善」を表示した容器にリニューアルすることで、
価値訴求を強化しています。

ただし、ヨーグルト市場自体は右肩上がりである一方、
グリコの成長は一歩遅れているようです。
市場成長に遅れをとっているヨーグルト商品をどう拡大させるか気になります。
就活生は、是非とも具体的な対策を質問してみてくださいね。
また、乳飲料の代表格カフェオーレですが、こちらは市場自体が停滞しています。

結果、カフェオーレの売上も右肩下がりになっていますね。
カフェオーレの売上を回復させるために、品質アップのマイナーリニューアルを施すも、
減少トレンドを食い止める程の影響はなさそうです。
苦しいですね。
さいごに
いかがだったでしょうか。
江崎グリコは菓子、冷菓、牛乳・乳製品の3つのセグメントが、
バランス良く稼いでいます。
しかし、トレンドで見てみると、明暗ははっきりしており、
チョコレートと冷菓が右肩上がりである一方で、
ビスケットや乳製品は苦しい状況に立たされています。
中でも、最も深刻だと思われるのはヨーグルトです。
市場は右肩上がりなのに、グリコは置いてけぼりを喰らっています。
改善策をよく観察したいところですね。
添付した情報はすべて、江崎グリコのホームページからの出典、および参考です。
【江崎グリコIR情報】https://www.glico.com/jp/company/ir/
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