会計大学院で生活をしていると、会計士試験を断念して新卒で就職する道を選んだ人のことを「負け組」のように見る人がいます。
環境が生み出す空気というのは怖いもので、場の空気が「絶対会計士に!」という流れになってしまうと、それ以外の選択肢が見えなくなってしまうのでしょう。
でも、この空気の中にも毎年少なからず存在するのが、「いや、やっぱ民間に就職したいわ」と考える層です。
僕がまさにそれでした。会計大学院へ進学したにもかかわらず、会計士試験のチャンスを捨て、民間企業への就職という道を選んだわけです。
僕は自身の経験も踏まえ、アカスク生のキャリアはなにも会計士だけではない、と信じています。
だから今回は、民間企業への就職を検討しているアカスク生に、絶対に伝えておきたいことがあります。
目次
1.文系大学院生の就活は厳しい
まず、アカスク就活勢に伝えたいのは、文系大学院生の就活は楽じゃない、ということです。
以下の関連記事にも書きましたが、文系大学院生の就職状況はきびしいものがあります。
【関連記事】きやすく文系大学院生の就活は不利じゃない説を唱えるな

出典:アカリク(https://acaric.jp/modules/static/index.php?content_id=207)
このグラフが示しているのは、文系院卒の約半数が正規雇用されていない、という事実です。
また、そもそも大多数の企業は文系大学院生の採用には消極的だという事実もあります。これは就職四季報を見ればよく分かります。
就職四季報には上場企業の採用実績が載っているので、ぜひ見て頂きたいのですが、文系大学院生の採用実績はほとんどの会社でゼロなのです。
一方で、就職四季報を見ていくと、毎年数名の文系大学院生を採用している会社もあるのが分かります(数は少ないですが)。
これらの会社は、間違いなく文系院生にとっての狙い目なので、かならずチェックすることをオススメします。貴重なチャンスを見逃さないように。
2.アカスク生の就職状況
アカスク就活勢が絶対に見ておくべき情報がもう一つあります。それが、国内すべての会計大学院の就職状況です。
前述のとおり、大多数の企業は文系大学院生の採用に消極的です。だから、就職四季報を見て、狙い目企業を見つける必要があるのですが、狙い目企業を探す方法はなにも就職四季報だけじゃないんですよね。
国内のアカスクのホームページを見れば、就職先が載っています(載っていないところもあるのですが)。
これを利用しない手はありません。他のアカスク生が就職している企業は、当然自分にとっての狙い目になり得るからです。
「でも、すべての学校の就職状況を調べるのは面倒くさい」という人のために、調べておいたので、以下の関連記事を見てください。
【関連記事】すべての会計大学院の就職先を調べたからアカスク選びに使ってほしい
就職四季報には載っていない非上場企業の名前もあるので、かならずチェックして、あなたの狙い目企業に含めて頂ければと思います。
3.アカスク生が絶対に準備すべき面接対策
さて、ここまではアカスク就活勢にとっての狙い目企業を見つける方法を示してきました。
ここからは、選考に勝ち残るためにアカスク生がかならず準備しておくべきことになります。
3−1.なぜ会計大学院に進学したのか?
まず理解すべきことは、理系と異なり、文系学生の大学院進学はかなり少数派だということです。
したがって、面接官は文系大学院への進学理由を強く気にしています。「なんで文系なのにわざわざ院進したの?」と、十中八九思っています。
文系大学院生の採用には消極的なケースがほとんどなので、この問いに対する自分なりの答えを準備しておくことは必須。
なぜ、学卒で就職せずにアカスクに進学したのか?
論理的で明快な理由を語れるように準備して、面接官の心のモヤモヤを晴らさないと、単なるモラトリアムと思われたり、学卒の就活に失敗したと思われたりするリスクもあります。
こうなってしまっては、目も当てられません。
かならず、なぜアカスクに進学したのかを論理的に語れるように武装しておくことです。
3−2.なぜ会計士ではないのか?
会計大学院から来た学生に対して面接官が絶対に抱く疑問がもう一つあります。
それは「会計士試験は受けないの?」「なぜ民間就職なの?」という疑問です。
これは至って自然な疑問ですよね。一般にアカスクは会計士養成学校として認知されています。会計士受験をせずに、就活をしていること自体が不自然と思われても仕方ないのです。
したがって、アカスク就活勢は面接官を納得させるだけの理由を準備しておかなくてはなりません。
間違っても「いやぁ、会計士は受かりそうにないので」といったレベルの回答はしてはいけません。
会計士としてのキャリアではなく、オタクでのキャリアの方が自分にとって魅力だった!という論調で答えを準備しておくことが必要です。
3−3.他の文系学部卒との違い・アドバンテージ
最後にもうひとつ。
再三、お伝えしていますが、ほとんどの企業は文系大学院生の採用には消極的です。
なぜなら、基本的に文系職種のほとんどが学部卒の人達で成り立っているからです。つまり、わざわざ院生を採用する必要はないと思われているのです。
ということは、アカスク就活勢はこの定説を崩さなくてはいけないということになります。
「わざわざ」院生の自分を採用させるためには、相応のメリットがあることを面接官に納得させなくてはならないのです。
そのため、アカスク生は、会計大学院卒ならではの強みを面接官の脳裏に焼きつけるべく、理論武装することが絶対に必要となります。
忘れてはいけません。面接官は基本的に「学卒でも十分」だと思っているのです。
このことを常に念頭において、それでも院卒の自分を採用するメリットがあることを、面接官が納得できるように、準備をしましょう。
まとめ
最後に、ここまで挙げた5つのメッセージをまとめます。
文系大学院生の就活はきびしいですが、アカスク生にはまだまだ希望が残されています。
アカスク発のキャリアが広がっていくことを祈っています!
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