内定取消しになったとして、「それは不当だ」と叫び散らす気になれますか?
私はまったくなれませんでした。私が内定取消しの連絡を受けたときは、強烈な絶望感と情けない気持ちで全身が硬直したものです。
でも、その会社に対する怒りは不思議とほとんど無かった。怒りの矛先が完全に自分に向いていたからです。そういう会社も世の中にはあるんだ、と何となく分かっていたからだと思います。
まさか自分が渦中に立つとはまったくの予想外でしたが。
で、いわゆる不当な内定取消しを受けた時、どうすりゃいいの?という話。
この類の話になると法律家が出てきて、いろいろなことを言います。この場合は法的措置がとれるとか、なんとか。私にはよくわかりません。
でも違うんです。内定を取り消された人が悩むのはそこじゃない。というか、内定取消しを喰らった学生は高確率でその会社への入社をもはや望んでいません。
法的措置により内定取消しが取り消されたとして、その学生はどんな顔して入社すりゃえーの、という話です。
人事は全てを知っています。その人が不当を訴えて入社してきたことを知っています。そんな組織で毎日仕事なんて僕にはできない。
それに、怒りの矛先が自分に向いていた僕の場合は、そんな会社を選択した事実、選択せざるを得なかった事実に怒りを覚えています。
要するに、自分が悪い、自分の力不足だと思っているのです。
この場合、内定取消しから来る感情は、諦めか反骨心でしょう。僕は反骨心バキバキでした。このタイプの人は不当だと叫びません。叫ぶだけむなしくなるからです。かわりに、虎視眈々と反逆の仕込みを始めるのみです。
内定取消しをキャンセルさせた奴として会社が認知している以上、何とも言えないやりにくさを感じながらワークライフを過ごすなんてまっぴら御免なんですよね。
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