学歴フィルターは、就活で最も語られながら、誰も正確には説明してくれない話題です。今回は、大手メーカーとメガベンチャーで新卒採用を担当していた2人に話を聞きました。両者とも現在は別の会社にいるため、当時の実務について率直に答えてもらえました。
「足切り」ではなく「処理の順番」だった
まず2人が揃って否定したのは、特定の大学以外を機械的に落とすという説明でした。実務上そこまで単純ではなく、応募が数万件規模になるときに、どこから読むかという優先順位の問題として現れるのだそうです。
「限られた人数で1万通のESを読むとき、全部を同じ密度で読むのは物理的に無理です。過去に活躍した社員の出身校からの応募を先に読む、というのは起きます。後回しになった応募が、締切までに読まれないこともある」——大手メーカーの担当者はそう説明しました。
つまり、落とされているというより、読まれる前に枠が埋まっている。就活生から見れば結果は同じですが、対処の仕方は変わってきます。
母集団が絞れている選考では起きない
メガベンチャーの担当者は、別の角度から答えました。「そもそも数万通も来ない選考では、フィルターをかける動機がありません。うちは応募数より、来てほしい層に届いているかのほうが課題でした」。
ここが重要な点です。学歴で見られるかどうかは、企業の価値観よりも、応募の量に左右されます。逆に言えば、応募が絞れているルート——紹介経由、イベント経由、推薦経由——では、同じ企業でも学歴の重みは下がります。
では、どうするか
2人の話から導けることは、はっきりしています。大量応募の土俵で勝負しないことです。
同じ企業を受けるにしても、数万通の1通として出すのか、人を介して「この学生を見てほしい」と渡されるのかで、読まれ方がまったく違います。特別選考ルートのような枠が成立するのは、企業側にとっても、絞られた候補者を確実に見られるという利点があるからです。
学歴は変えられません。変えられるのは、どのルートから入るかです。